2011年 12月 13日
デリーにも冬将軍の足音が。あでも、日本にくらべると弱っちそうな将軍さまですが。
秋の間、イベントが盛りだくさんだったデリー。毎週のように『なんとかフェスティバル』や『なんとかフェア』が開かれていた。 通年こんな風に楽しいイベントが開かれれば素敵!だと思うけれど、夏の間はやっぱり厳しいだろうなー。命がけになっちゃうもんな。だから、瀕死にならずに出歩ける春と秋に、どうしても集中してしまう。 んで、先日(すでに数週間経ってますが)行って来ましたのはコレ。 『ストリート・フード・フェスティバル』 インドには道端でスナックや商品を売る人たちが沢山いますが、その人たちの「組合」が企画したイベント。そういう組合が実はちゃんとある、という事にまず驚いた。 場所は、デリー中心部の小ぎれいなクラブの庭。入場時にひとり200ルピー(子供は半額だって)を払うと、出店している27店すべてのメニューをひと通り食べられる。そして入場券には3枚の『投票券』が付いていて、自分が気に入った3店に投票できることになっている。もちろん上位3位には賞金が出る!というわけで、インド全国津々浦々から集った強者屋台飯屋が、気合い十分で腕をふるっておりました。 アッサム州 一番不思議度が高かったメニュー。胡麻と米粉のお菓子と、竹のアチャール(漬け物)。竹(タケノコでなく)って食べられるの?!しかしこの繊維質は、まさしく竹っぽい。 写真ないけど、チキンカレーもおいしかったです。 タミルナドゥ州 南インドの定食で、正統派に攻めてきたなあ。サンバルおいしいー。 手前のクルクルしてるスナックは、わたしの大好きなムルック。 パンジャブ州 トウモロコシの粉のローティーと、からし菜のカレー。 ギーもたっぷりで、ああパンジャブはやはり侮れないと思わされたのでした。 ビハール州 リッティーチョーカーというスナックらしい、初めて食べました。 丸いのの中は豆粉のフィリングが入っていて、ギーにどっぷり浸してから、茄子のおかずと一緒に食べます。 これはマトンカレー。辛い、美味い。スパイスの良い香りが辺りにぷーんと。 店の人に「あ、もうちょっとカレー大盛りで」と注文するインド人を目撃しましたが(お替わりできないからね)、気持ちはわかる気がしました。 西ベンガル州 でーんと海の幸が登場。お魚と、エビ(写真じゃわからないですが〜)!屋台飯で、そんな贅沢な…。 魚カレーは日本人的に匂いが気になるんですが、マスタードが効いたグレイビーは絶品。エビもダシがしみじみ美味しかった。 アンドラ・プラデーシュ州 AP州が誇る、ビリヤニ。お米はどこまでも長く、パラッパラです。お肉は柔らか! ストリート・フードと言うから軽いスナック系のものを想像していたけれど、ご覧の通りちゃんとした食事系も多かった。全部はとても食べきれないぞと、2人でシェアにしたけれども、それでも27店全部はとても胃袋に納まりきらない〜。…ので、いつでも食べられるデリーのはスキップすることになりました。ピザとかバーガーとかチョウメンは、あえて今日は食べなくてヨロシイ。(インド人は食べてたけども) それにしても、インドってお米食べる地域が多いんだなあ。デリーは小麦粉圏なので、普段そう思った事がなかった。デリーで見慣れた細長いバスマティよりも、水分を含んだ丸いお米が多くて、なかなか美味しい。 だんだんお客さんも増えて来て、後半は各店に長ーい行列。地方から参加した関係者もたくさん混じっていて、並びながら「アンタ、何食べた?」「わしはマトンカレーと、パコラ。あとジャレビー」なんて平和な話を、何語かよくわからない言葉で話している。お店の人だって英語もヒンディ語も通じなかったりするから、同じインド人同士なのにコミュニケーションを取るのに苦労している。 今更だけど、広いんだわーインドって。 27店全体のメニュー構成は一応バランスを考えられているのだと思われ、ゴール・ガッパーとかの前菜系(?)もあれば、立派なターリー(定食)もあり、喉がかわけばコーヒーもあり、甘いデザートだってちゃんとある。 なぜかクルクルまきまき系が多い、インドのスナック&お菓子。 ここのジャルカンド州のジャレビー(写真上)、むちゃ美味しかった。 油の中に絞り出しながら、揚げるお菓子。 わたしはインド版フレンチクルーラーと呼んでいるけれども、反対意見多数です。 さてさて、お腹いっぱい。食後の口直しはコレ。 パーン。日本語で言うと「噛みタバコ」になるらしい、嗜好品の一種です。色んなタイプがあるけど、これは甘くて噛んだ後吐き出さずに食べちゃうやつ。ここはデリーからの出店でした。葉っぱに色々な『具』を巻き込んであります。 南インド料理屋さんで食後にすすめられたりするけれど、正直今まで美味しいと思った事がなかった。口に入れたものの、飲み込めなくて苦しんだこともある。…けれども、ここのは爽やかでグー。パーンが美味しいなんて、なんだか大人になった気分、です。 さーお腹いっぱいになった。帰る前にちゃんと投票しないとね、というわけでかなり真剣に悩んで、「タミル・ナドゥ州」「西ベンガル州」「ジャルカンド州」に投票。かなりクオリティの高いストリート・フードだったけど、ホントに普段からあんなに美味しいものを数十ルピーで提供してくれてるんだとしたら、なんて贅沢なんだろう。素敵すぎるなあ、地方の食生活。 イベントからしばらくして、「結局どの店が入賞したの?」と気になった。でも組合ホームページをのぞいても載っていないので、残念だけどわからないままだ。組合の資金を集めるためのイベントだろうけれど、賞金付きなら出店者もモチベーション上がるだろうし、投票するお客さんもわいわい楽しめる。なかなか上手な企画だよね。摂取カロリーのことはまあ、ちょっとそこら辺に置いておくとして、これも将来デリーの定番イベントになるといいなあと。シェアしても半分くらいしかメニューを制覇できなかったので、次回は胃薬とタッパー持参で行っちゃうぞ…。
by tacca531
| 2011-12-13 17:00
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